どんな仕事をしたいのかよくわからない、、、それ以前に自分の強みがよくわからない、、、
こんなお悩みを持っている方多いのではないでしょうか?本記事では、名著の「苦しかったときの話をしようか」で書かれている自分の強みを分析する方法を紹介します。自分の強みを明確にできるので大変おすすめです。
「苦しかった時の話をしようか」の内容
本書は、USJをV字回復させた有名なマーケター森岡毅さんが書かれた書籍となります。一流のビジネスマンである森岡さんが就職活動を控えた娘さんに向けて、父親の立場からキャリアの築き方・考え方について愛をもって伝えるといった内容になります。
本書は冒頭でやりたいことがない娘さんへ、その原因は自己分析不足による自分軸(基準)が定まってないことが原因だと伝えています。
その後、現代の資本主義社会が平等ではなく、残酷な世界かを説明したのち、その残酷な世界で成功するためには、職能・専門性を磨き続けてどこでも通用する人材になることが必要だと書かれています。
どの職能・専門性を伸ばせばよいのか?という文脈で、自分の強みにフォーカスすることが重要だとしています。
「成功は必ず人の強みによって生み出されるのであって、決して弱みからは生まれない」
苦しかった時の話をしようか
「キャリア戦略とは、その人の目的達成のために、その人が持っている”特徴”を認識して、その特徴が強みに変わる文脈を探して泳いでいく、その勝ち筋を考えるということだ」
苦しかった時の話をしようか
本記事では、本書で紹介されている強みの分析方法について紹介し、実際に分析してみた結果を示します。
「苦しかった時の話をしようか」で紹介されている強みの分析方法
ここでは、どのような職種・専門性を磨くかを検討する前の段階として自分の強みを分析する方法を紹介します。
本書では、強みは自分の「”特徴”とそれを活かす”文脈”がセット」になっているときに発揮されるものとしています。
これから紹介する強みの見つけ方は、社会とのかかわりので気持ちよかった文脈(自分が好きなことをしている文脈)を列挙していくことで自分の特徴を浮き彫りにしていく方法と言えます。
本書では、以下のような手順で自分の強みを分析していきます。
- 今まで自分が好きだった「~すること(動詞)」をポストイットに50-100個書き出してみる
- 書き出したポストイットをT/C/L/それ以外の4種類に分類する
- 系統に合わせた戦略を考えていく
必要なものとしては、ポストイット(50-100枚)、A4の紙4枚、ペンです。順番に見ていきましょう!
今まで自分が好きだった「~すること(動詞)」をポストイットに50-100個書き出してみる
はじめにポストイットに今まで経験してきたことの中で、自分が好きなことを動詞で書き出してみましょう。
あまり深く考え込まずに、どんなときに充実していたか?何をしているときが面白かったか?を書き出すのがおすすめです。また、熱中した趣味や部活動がある人はその活動の中で自分は何をすることに魅力を感じたのかを振り返りながら書いていってください。
私の場合ですと、「本を読むこと」だったり、「調べた情報を相手にわかりやすく伝えること」だったりを書きました!書き出していくとだんだん重複していきますが、それが普通ですので最低50個は書き出してみてください!
書き出したポストイットをT/C/L/それ以外の4種類に分類する
続いては書き出したポストイットを分類していきます。
本書では、世の中の人の強み(特徴)を大きく3つに区分して、大きな特徴の方向性を理解すること推奨しています。
これらの強みはどの職種に就いたとしても一定必要ですが、どれかに秀でているかによって向いている職種もあれば、決定的に弱い分類を避けるといったことを考えるのに役立ちます。
以下の表は3つの分類の大まかな特徴を押さえたものになっています。
分類/特徴 | 典型的な動詞 | 典型的な傾向 |
T:考える力 →戦略性が強みになる | ・考える ・問題を解く ・議論する ・作戦を考える など | ・自分の思考力で問題解決するときに知的好奇心と達成感が満たされるのが好き |
C:伝える力 →人と繋がる力が強みになる | ・話す ・人の話を聞く ・人と会う ・人が集まるところに参加する など | ・コミュニケーション能力と社交性が高く、人とのつながりとそのつながりを広く太くもっている自分に価値を置いている |
L:変化を起こす力 →人を動かす力が強みになる | ・何か達成する ・高い目標に挑戦する ・仕切る ・大きな変化を起こす など | ・とにかく挑戦することと達成することがすきでリーダー役を務めることが多い |
分類するためにそれぞれ詳しく見ていきましょう!
強みの分類:Tの人~考える力/戦略性が強みになる~
Tの人は考えることが好きな人があてはまります。
ポストイットに書き出した動詞のうち、以下のようなワードはTに分類されます。
また典型的な趣味としては、知的好奇心が満たされるものが趣味にしていることが多いです。例えば読書やプログラミング、作戦で勝利する戦略ゲームなどが挙げられます。
典型的な傾向として、自分の思考力で問題解決して、知的好奇心と達成感を満足することが好きな人が多いです。ほかにも以下のような傾向がみられます。
強みの分類:Cの人~伝える力/人と繋がる力が強みになる~
Cの人は伝えることや人と繋がることが好きな人があてはまります。
ポストイットに書き出した動詞のうち、以下のようなワードはCに分類されます。
また典型的な趣味としては、人脈を作ることを趣味としていることが多いです。例えばLINEやインスタグラムなどのSNSを盛んにやったり、ゴルフや旅行などの社交場イベント参加したり、飲み屋や穴場のレストラン、旅行先情報に詳しいなどが挙げられます。
典型的な傾向として、コミュニケーション能力と社交性が高く、人と仲良く過ごすことができ、人とのつながりがより広く濃くしていくことを生きがいにしています。ほかにも以下のような傾向がみられます。
強みの分類:Lの人~変化を起こす力/人を動かす力が強みになる~
Lの人は変化を起こすために行動したり、挑戦することが好きな人があてはまります。
ポストイットに書き出した動詞のうち、以下のようなワードはLに分類されます。
また典型的な趣味としては、達成感が味わえるストイックなことを趣味としていることが多いです。例えばランニングやマラソン、ジム通いなどが挙げられます。ほかには挑戦し甲斐のある難易度と極めることのできる奥行があることを好みます。
典型的な傾向として、とにかく挑戦・達成することが大好きでリスクをとることもできる、失敗や挫折経験もあるのでメンタル的にもタフな人が多いです。ほかにも以下のような傾向がみられます。
強みの分類:それ以外
先ほどまで説明したT、C、Lに該当しないものはそれ以外に該当します。
例えば「寝ることが好き」や「食べるのが好き」といった内容はTCLに関係がなく、皆好きなのでそれ以外に該当します。
TCLに関係ないものはそれ以外と分類分けしましょう。TCLに落とし込むためにその動詞をすることで何をするのが好きなのか?を言語化できるとTCLに落とし込むことができます!
系統に合わせた戦略を考えていく
書き出した好きなことをTCLに分類したら、どの強みが一番割合が高いのか見てみましょう。
8割の人がTCLいずれか1つに集中し、T:C:L=3:3:1の割合と本書で紹介されています。1系統に集中する人は明確な強みなのでその系統を活かせる専門性を選択、2つの系統に集中する場合は残り1系統が弱点になるため、2系統の組み合わせが武器なる専門性を選ぶといった考え方をします。
割合の高いものが自分の強みとなるので、それぞれの強みが活かせる職種を見ていきます。
分類/職種 | 向いている職種 | 特徴・アドバイス |
Tの人 | ・ファイナンス ・コンサルタント ・研究職 ・各種士業 ・アナリスト ・マーケティング ・企画 | ・知的好奇心を核に考える力を磨き、結果を出すようなキャリア ・自分が考えて突き詰める対象に興味を持てる領域を選ぶ ・いかに早くビジネスに役立つ戦略的思考力を身に着けるかが重要 |
Cの人 | ・プロデューサー業 ・営業職全般 ・PR/広報 ・ディールメーカー ・広告代理店などの企画職 ・ジャーナリスト ・政治家 | ・強い対人コミュニケーションを武器に人と人をつなげて新しい価値を生み出していくようなキャリア ・もっとも汎用的な職能の一つである営業に適性がある ・伝える力も強いのでプレゼンテーション力を磨くのもあり |
Lの人 | ・管理職 ・経営幹部 ・経営者 ・プロジェクトマネージャー ・プロデューサー ・研究開発リーダー ・マーケター | ・高い目的意識で自分が起点となって周囲を動かし、組織に高いパフォーマンスを発揮させ、切り拓いていくようなキャリア ・早い段階で管理職に上がり、人に結果を出させる強みを活かして組織を動かすして成果を出す ・自分を起点に変化を起こし、周囲の人を巻き込みながら目的を達成を目指す |
自分の強みを活かせる職種に今ついているか?ついていなくとも自分の強みを発揮できるような場面があるか?を考えてみることが重要になります。
できるだけ早いうちに、できるだけ頭が柔らかいうちに、スキルを高める挑戦を意図的に選ぶ旅を始めるべきだ
苦しかった時の話をしようか
もしも今の職種で自分の強みを活かせる文脈がないのであれば、思い切って異動や転職に踏み切るのもありだと思います!
「苦しかった時の話をしようか」の強み分析を実際にやってみた感想
私も転職活動の自己分析中に上で紹介したワークを実践してみました。
2時間ほどで強みが分析できたので、非常に有益だったと思います。分析した結果は以下のようになりました。
【Tの強み】:24/50
【Cの強み】:14/50
【Lの強み】:12/50
結果としては、Tの人となり、思考力×自分の興味がある分野に身を投じるべきだということがわかりました。また、どちらかといえばバランスタイプということも把握できました。向いている職種の中だとコンサルタントとマーケティング職に興味があり、転職活動時はITコンサルやWebマーケティングの職種も見ていました。結果、今の職種はプロジェクトマネージャーでどちらの職種でもないのですが、どちらの領域にも携われるポジションに就くことができたので転職成功かなと思います!
みなさんもぜひ、このワークを通して自分が強みを認識し、それを活用しながら専門性を伸ばすことができる職種にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
まとめ:「苦しかった時の話をしようか」で紹介されている強みの分析方法は簡単に自分の強みを見つけられて職種検討に役に立ちます
本記事では、森岡毅さん著「苦しかった時の話をしようか」で紹介される強みの分析方法を紹介しました。
自分の強みを把握し、それを活せる職種で専門性を積み上げることにより市場価値が上がります。
まずは、自分の特徴やそれを活かせる文脈を見つけることから始めてみましょう。
【強みの分析方法】
- 今まで自分が好きだった「~すること(動詞)」をポストイットに50-100個書き出してみる
- 書き出したポストイットをT/C/L/それ以外の4種類に分類する
- 系統に合わせた戦略を考えていく
この分析を実施することで目指すべき職種の方向性を定めることができます。なるべく早い段階でこのワークを通じて自分のキャリアの方向性を考えてみませんか?
2時間程度で自分の強みを認識することができるますし、実際に職種を検討する上で非常に有用でした。皆さんもぜひ実践して自分の強みを見つけることに役立ててください!本書はほかにもセルフブランディングや森岡さんの経験が書かれているのでぜひ購入して読んでみてください!
最後まで読んで頂きありがとうございます。
皆さんの自己分析にこの記事が役に立てばうれしいです。ほかの強みの分析方法が気になる方は以下の記事もチェックしてみてください!
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